オタク1万年史①(妄想日本史)

  1. オタク1万年史 年表

1万年前 造型師爆誕 「芸術が爆発だ!」
2000年前 異民族の侵入とオタク迫害 「消された歴史」
1000年前 萌え概念の発見 「萌え袖ギザかわユス♡」
     腐女子降臨 「1000年語り継がれる尊死(とうとし)」
800年前 キャラ立ちぬ 「ジャパリパークへようこそ!」
500年前 省略の美学 「決めポーズの発見」
     究極のディフォルメ 「ひょうげもの」
400年前 神絵師が職業に 「私はアイドル」
     1/8000秒の世界 「木版で挑むアニメ表現」
300年前 江戸のガシャポン 「ポケモンゲットだぜ!」
そして現代へ

 
日本の漫画・アニメ・特撮などのいわゆるオタクカルチャーに含まれるコンテンツは
近年海外にも広まり、現在世界を席捲していると言えるでしょう。
 
中国・韓国のアニメ・漫画の中にも良い物が生まれつつあり、
日本のコンテンツも危ないみたいな言説も見ますが、
歴史的なオタクカルチャーの源流を想起したとき、
この国の人が育んできた豊穣な土壌は簡単には真似ができない物だと考えます。
 
土壌に基づかないコンテンツは根の無い切り花のごとく、
いずれ枯れていくものだと思います。
 
さて、オタクカルチャーの源流を思う時、
一番古い物で想起されるのは、縄文時代の土器です。
 
【火炎型土器】「芸術が爆発だ!」
 
世界で初めて土器を生産したのは日本らしい(異説あり)
自由に造形できる素材を手にした時、
オタクたるもの、造形の限界に挑まねばなりません。
 
おおよそ実用性とは程遠い火炎を模した土器には、
当時の造型師のこだわりが詰め込まれています。
より精緻に複雑に、造型師は腕を振るい、民衆はそれを面白がって求める。
今日のフィギュアと同じですね。
 
炎のエフェクトをどう表現するかは、
ゲームでもアニメでも造型でもこだわりの有るところですが、
 
素材の制約の有る中で様々な表現を試す様子は、
欧米のフルアニメーションが現実をトレースする事を志向した事に対して、
日本のリミテッドアニメが それらしく見える事、
より格好良く見える事を志向した事に通じる物を感じます。
 
(関係無い話ですが、投射呪法は日本なら1秒24コマでなく3コマ撮りで8コマじゃないのか(笑))
 
【遮光器土偶】「フィギュア王に俺はなる!」
 
これはまんまフィギュアですね。
造型へのこだわりと、デフォルメのこだわりが見えます。
 
現在のフィギアは総じて乳を強調する傾向がありますが、
丸みを帯びた曲線で構成された造型は、
直接表現を自主規制した結果、リビドーが漏れ出たようにも見えます(笑)
 
ゴーグルを付けたような目玉の造型はSF的な物も感じます。
案外当時はやっていた架空のキャラクターかもしれませんよ
(当時誰もが知っていて現在は失われた神話の神の姿とか)
 
【オタク迫害】
 
弥生~古墳時代の文物にはオタク魂を感じないんだよね~
ハニワとか何であんなに手抜きな造形をしているんだ!
 
少し前の人達と同じ民族とは思えないぜ、
やはり渡来人の文化だったのでしょう。
 
神話とかも酒を飲ませて寝込みを襲うとか、女に化けてだまし討ちとか、
ちょっと日本人の好みと違いますよね。
むしろ討ち取られて、あなたは立派な人だとか言っている
負けた人の方が日本人っぽいですね。
 
枕草子】「萌え萌えキュン♡」
 
「なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし」
 
日本のカワイイ文化が既にこの時代で確認できるのは驚き、
 
髪をかき分けず首を傾けて物を見ようとするアホ子の可愛さ描写、
ブカブカの衣服で萌え袖している描写など、既に萌え概念が完成されているッ!
 
同時代の源氏物語なんて世界初の腐女子コンテンツ
 
それにしても神話や歴史を記す特別なツールであった文字という物を
小説や随筆に女子が使うとは、当時の日本の民度の高さと特異性に驚きます。
 
「男もすなる日記というものも女もしてみんとす」
紀貫之 世界初 バ美肉おじさん
というネタはさておき、公式には漢字を使って書く事とされており、
ひらがなは女の使う物とされていても、良い物は良いと認める柔軟性はすばらしい。
かな文字の発明により 弥生~古墳時代に表現できなかったオタク的感性を記録できるようになった!万歳!
 
鳥獣戯画】「ジャパリパークにようこそ!」
 
八百万の神々がおわす日本はキャラクターが豊富。
付喪神に見られるように、ちょっとした物にも魂が宿る。
現代に至るも日本人は濃厚なアミニズムの世界に住んでおり、
全ての物はキャラクターになる。
擬人化されたウサギやカエルが相撲を取る様子は世界初の漫画と言っていいのでは。
 
つづく(かもしれない)